2009年5月13日水曜日

11、潰しポケモンの選択②

 とんぼ返りが使えることは潰しポケモンの一つの採用基準になりえる。これはこの技が「8、潰しポケモンの選択①」で述べたようなダメージ蓄積と「10、無償降臨」で述べたような無償降臨の両方を同時にこなしてしまう優良技であるためである。ここではさらに掘り下げてとんぼ返りが使用可能なポケモンを考察してみる。まず、とんぼ返りを使用可能なポケモンを素早さ順に並べると

テッカニン160
クロバット130
エテボース115
ゴウカザル108
ブニャット102
フライゴン100
ムクホーク100
グライオン95
オコリザル95
メガヤンマ95
ハッサム65

 となる。他にもとんぼ返りを覚えるポケモンはいるが、実用性の面から載せていないものもある。

 とんぼ返りの良い点は、相手に交換強制力を働かせて交換を読んで打つ事でダメージ蓄積をしながら有利な潰しを当てていけることである。すると、交換強制力の働かない貧弱なポケモンではとんぼ返りはうまく使いこなせないという事を念頭に置く必要がある。

【テッカニン】
こいつをみると剣舞や身代わりバトンを想像することが多いので、とりあえず先制技持ちやほえる持ちに交換されることが多い。よって交換読みのとんぼ返りは十分に可能である。ステロ4倍なのが大きな問題。

【クロバット】
サポート能力は高いが決定力はないため、敵が逃げてくれることはほとんど考えられない。眠らせた後にとんぼ返りや、雨を降らせた後にとんぼ返りなどの使い方は考えられるが、ここでいうような交換読みとんぼ返りは成功しにくい。ステロは2倍。

【エテボース】
こいつは最高威力のテクニシャン猫だましを使うので、出来れば鋼タイプの物理受けに交換したいという心理が働きやすい。よってとんぼ返りが決まる可能性は十分。

【ゴウカザル】
おそらくとんぼ使いの中では最高の交換強制力を持つ。別に交換読みとんぼなどしなくても交換読み身代わりを張れれば二回殴れるので、厳しいことこの上ない。

【フライゴン】
地面、ドラゴンの強力な技は弱点のポケモンには交換強制力を働かせる。二刀流かつタイプ優秀で素早さも良い値。ステロ半減。

【ブニャット】
クロバット同様、催眠後のとんぼ返りは考えられるが、交換強制力はほとんどないので交換読みは難しい。

【ムクホーク】
インファイト、ブレイブバードとかなり強力な技を持つので交換強制力は十分。ただし、どう考えても物理アタッカーなので相性が悪くなければ物理受けは居座ってくる。ステロ2倍なのも問題。

【グライオン】
非常に珍しいが、こいつはその他受けで紹介したとおりカイリキーやヘラクロスといった格闘受けをこなせる。そして流しのターンにとんぼ返りを打つことが出来る唯一の受けポケモンである。受けと潰しに割けるポケモン数が限られている潰しパにおいて、受けポケにとんぼ返りを持たせられるのは大きなメリットとなる。

【オコリザル】
インファイトに加えてオーバーヒート、種爆弾、逆鱗などを覚える隠れたとんぼ使い。スカーフ持たせて先発させるのが良さそう。ステロ半減。

【メガヤンマ】
普通は特殊攻撃メインのポケモンなので、特殊受けを出したくなるのでとんぼ返りがうまく当たる可能性は高い。ただし、攻撃種族値が低いこととステロ4倍の弱点があるため、いまいちと言わざるを得ない。

【ハッサム】
エスパーや氷、草など、得意な相手にはとことん強いため交換強制力は十分。電気や水など相性等倍の相手にも後攻とんぼ返りからの無償降臨が期待できるためとんぼ使いではおそらく一番使い勝手が良い。ただし、現環境に最も多いポケモンでもあるため、メタを張られている可能性が高く、敵のパーティーによっては活躍機会が与えられない。

 以上何匹かのポケモンを見てきたが、とんぼ返りによるダメージ蓄積を狙う場合、とんぼポケモンの登場回数は必然的に多くなり、ステロダメージが2倍以上では役割を果たせなくなる可能性が高い。すると、とんぼ返りポケモンの選択肢はさらに狭められる。それは

エテボース、ゴウカザル、フライゴン、ハッサム、オコリザル、ムクホーク(ステロ2倍)

の6匹であり、受けポケモンとしてのグライオンを加えた7匹が潰しパの候補ポケモンということになる。

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