2009年5月18日月曜日

12、受けポケモンの流し際

 潰しパにおいても受けポケは採用されるべきだという事は以前の記事で説明したとおりだが、それらの受けポケの流し際の行動は実は潰しパにとって非常に重要な問題である。

 というのも、前章で説明したように受けポケというものは努力値をHPと防御or特防に振っているため決定力がなく、敵の潰しの起点にされやすいためである。せっかく敵の潰しを受けたのに、その受けを起点にさらなる潰しを呼んでしまっていたら、いつまで経ってもこちらが殴りにいけない。

 受けパにおいては流し際の行動はステルスロックやまきびし、はねやすめ、どくどくなどいくらでも思いつくが、潰しパの流し際を受けパの流し際と同様に考えてはいけない。潰しパにおいてはまきびしなどの定数ダメージではダメージ蓄積が遅く、再生回復を持つ受けパに定数ダメージで競り負けてしまう。あくまでも潰しパの主役は潰しポケモンであり、流し際に考えるべきはいかにして潰しを無償光臨させるかという点である。以下に潰しパの流し際としてふさわしい技を列挙する。

【とんぼがえり】
もはや説明不要の優良技。格闘をグライオンで受けて交換読みとんぼがえりができれば、相性の良い潰しを無償光臨させていける。

【バトンタッチ】
意外かもしれないが、バトンタッチの効果は「能力変化を交換先に引継ぐ」ことだけではない。「敵の交換先を確認してからポケモン交換を行う」という、いわばとんぼ返りの下位互換的な使い方も可能なのである。もちろん、常に下位互換的な使い方をするのではなく、場合によっては能力変化を引き継ぐ使い方もすることでとんぼ返りの劣化とはならない。また、ソーナンスで捕まえられるとまずい受けポケにとっては保険の意味もある。

【やどりぎのたね】
草ポケにしか使えない技であるが、これを喰らってしまったポケモンは長く居座ることができなくなるので、こちらの潰しを普通に交換出しするのに役立つ。また、潰しで突破できないような積み受けが敵にいるときにも役立つ。

【ねがいごと】
この技は1ターン後に場にいるポケモンの体力を回復するが、これはこちらの潰しを無理やり交換出ししていくのに役立つ。カイリキーやハッサムなど、弱点を突かれなければ一撃では落ちないような潰しを交換出ししていくときにこの技は有力となる。

【リフレクター、ひかりのかべ】
潰しを交換出しする際に頼りになる技。通常の潰しパであれば5ターンもあれば十分潰しを交換出ししていけるので、8ターンにする必要はない。

【きのこのほうし】
キノガッサ限定だが、非常に強力な技。他にもさいみんじゅつ、ねむりごな等で敵を眠らせることができれば潰しを無償光臨させることができる。

【あくび】
上記の眠り技とは意味合いが少し違うが、流し際にあくびを当てる事によって次ターンは敵の交換読みで潰しを交換出しできる。もちろん、敵が眠り覚悟で攻撃してきた場合に対するケアも必要だが、多くの場合交換を誘えるので優秀である。また、必中なので砂がくれや影分身などに強いのもアドバンテージ。

【でんじは、おにび】
これらの状態異常を撒くことは潰しを交換出しする際の保険となる。ただし、ミロカロスに当ててしまうと致命的な失敗になる可能性があるので、敵のメンバーをよく考えた上で打つ必要がある。

【あまごい、にほんばれ】
エースが天候変化によって恩恵を受けるようであれば搭載しうる。ただし、受けポケが出場してこないと天候変化が起こらず、その天候変化がないと潰しが力を発揮できないようなシステムでは本末転倒であるので、使用には慎重を要する。

 逆に、以下の技は潰しパの流し際にふさわしくないと言える。

【一撃必殺】
グライオンの流し際にハサミギロチンというのは非常に有名なパターンだが、これは潰しパに限ってはふさわしくない。一撃必殺技と言うのはそもそも流し回数を増やし、試行回数を増やすことで初めて威力を発揮する。つまり、受けパの流し際としては適切な選択肢かもしれないが、流し回数が必然的に少なくなる潰しパにおいてはかなりリスクの高い技である。何しろ受けがそもそも少ないのであるから、外してしまって敵の潰しを無償光臨させてしまったらこちらの崩壊を早めかねない。これは一撃必殺を潰しパに入れてはいけない、という意味ではないのに注意してほしい。最後の最後に潰しで突破できないようなポケモンに出会ったときにハサミギロチンを連打するというのは非常に有効である。重要なのは序盤~中盤に見られる流しターンに漠然と一撃必殺を打っていくことはリスクの高い戦い方だということである。

【どくどく】
素早さ低下と行動不能を伴うでんじはや攻撃ダウンのある鬼火に比べてどくどくは即効性が低く、潰しパの流し際には向いていない。ただし、これも誤解してはいけないのは潰しパにどくどくを入れてはいけない、ということではなく流し際に打つべきではないということである。潰しパにもどくどくを仕込んでおくメリットは十分にあり、積み受けポケモンをどうしても流さなくてはいけない時などはどくどくが威力を発揮する。

 6on6のパーティーを構築する際には以上のことを踏まえて受けポケモンの選択を行う必要がある。漠然と受けられるだけではポケモンの役割として十分でなく、流し際まで含めてパーティーを構築するようにしたい。流し際に適当な攻撃技をぶっ放しているだけでは所詮受けポケの攻撃なので十分な決定力が得られず、敵に好き勝手されてしまうので注意が必要だ。

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