2009年5月19日火曜日

13、潰しポケモンの流し際

 受けポケモンの流し際については前回の記事で紹介したが、実は潰しポケモンにとっても流し際というものは存在する。受けポケモンの流し際とは何が違うかというと、潰しポケモンの流し際はいかに「大きなダメージを敵に与えられるか」を意識して選択する必要がある点である。以前の記事で出した例をここでも使用する。

【例1】
こちらゴウカザル、相手エアームドの状態。エアームドは大文字で確1だが、敵はおそらく交換をしてくるだろう。ここでの最も安定な選択はみがわりである。これで交換で出てきたギャラドスに雷パンチが入れば十分の流し際と言える。

【例2】
こちらハッサム、相手ヤドランの状態。ここでは相手が交換するかどうかに関わらずとんぼ返りが安定である。

 これらの例は極めて限定的な例だが、これに限らずともこちらの潰しが有利なとき、しばしば潰しポケモンの流し際という状態が現れる。 次の例を見てみよう。

【例3】
こちらマンムー、相手ボーマンダの状態。氷の礫で確1だがマンムーはみがわりも持っている状況として、お互いどう動くか。

【例4】
こちらエレキブル、相手ギャラドスの状態。10万ボルトで確1だが、エレキブルはフルアタで氷属性の技も持っている状況として、お互いどう動くか。

 【例3】はマンムーが礫を打つかどうかが非常に重要になってくる。マンダが交換することを期待してみがわりを張りたいが、万が一開き直って大文字を打たれたらマンムーは倒されてしまう。かと言って礫を打ったらゴウカザルに半減で受けられてしまった、などではせっかくの攻撃のチャンスが止まってしまう。

 このような状況は基本的にマンムー側が有利だが、ともすればチャンスを逸するいわば「有利な読み合い」の状況といえる。整理してみると

氷の礫を選択した場合
 マンダ交換  チャンスを失う=±0
 マンダ居座り マンダ死亡=+1
みがわりを選択した場合
 マンダ交換  チャンス到来=+1
 マンダ居座り マンムー死亡=-1

 となる。相手の行動次第で結果は異なれど、少なくとも礫を選択しておけばアドバンテージを失うことはない。

 【例4】は交換読みの問題である。エレキブルは素早さでギャラドスに勝っており、みがわりがあれば【例1】と同じ状況なのでみがわりが最善の選択肢である。しかしエレキブルがフルアタ型でみがわりを持っていないとすると、ここでも流し際の選択が生まれてくる。整理すると

10万ボルトを選択した場合
 ギャラ交換→地面 チャンスを失う=±0
 ギャラ交換→草  半減ダメージ=+0.5
 ギャラ居座り    ギャラ死亡=+1
交換読み氷技を選択した場合
 ギャラ交換→地面 抜群ダメージ=+1
 ギャラ交換→草  抜群ダメージ=+1
 ギャラ居座り    竜舞or滝登り=-1

 となる。やはり相手の行動次第で結果は異なるが、基本的に10万ボルトを選択しておけばアドバンテージを失うことはない。

 ここまでの例から、潰しの流し際は有利な順に以下のように分類できることがわかる。

1、圧倒的有利【例1、2】
素早さで勝っている上に敵が確1圏にあり、身代わり、とんぼ返りが大安定な状態。

2、有利な読み合い①【例4】
素早さで勝っている上に敵が確1圏にあるが、身代わりやとんぼ返りを持たない場合。

3、有利な読み合い②【例3】
先制技で敵が確1圏にあるが、こちらも敵の攻撃で確1にある状況。

 1の圧倒的有利な状況というのはあまり見ないが、他にもサンダースがスターミーと対峙したときなども同様である。これは考察の余地はない。

 問題は2と3の「有利な読み合い」の状況にあるときにどのような選択をするべきか、という点である。当たり前だが、目前の敵を倒せる技を繰り出すことはマイナスになることがありえない安定な選択肢とも言え、こちらが「有利」たるゆえんである。しかし、実際の対戦でいつも馬鹿正直に技を選択していては、毎回半減で受けられてしまってなかなかチャンスをつかめない。ポケモン対戦では時として危険を省みず交換読みの身代わりや技を繰り出さなくてはいけない時がある。

 これは勝負勘や経験が左右する要素なので一概には言えないが、1回の対戦中に同じ局面が2度現れた時は1回目の局面でどのように動いたかを参考に選択をすることをお勧めする。

 ところで、ポケモン対戦をする以上ある程度の読み合いは避けられないものだが、読み負けるリスクを軽減してくれる身代わりは、潰しパにはできるだけ搭載したい技の一つである。もちろん、とんぼ返りも似たような働きを持つ技だが、ゴウカザルのような高火力の潰しはとんぼ返りをするよりも居座って身代わりを残したほうが敵に与えるダメージの期待値は大きいことが多い。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。

    例になんか言うのもアレかなとも思いますけど、
    マンムーはみがわり張るより交代読み交代なんかよさそうですよね。
    例の場合マンダが交代か文字うってくれるならゴウカザルやミロカロスなんかを出せてアドバンテージを更にとれますし。
    でもどうせ死ぬならとりゅうせいぐんぶっぱしてくる可能性の方が高い気もするし、やっぱり礫安定なんでしょうね。

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  2. こんにちは。

    リンクも貼らずに細々と始めたブログでも人がいらっしゃているようでありがたいです。

    マンダの場合状況にもよりますが、HPの残っている序盤なら引いて、死に掛けの中盤以降ならぶっぱなしてきそうです。交換読み交換は高度な立ち回りですが、うまく使いこなせればアドバンテージが取れて良いですよね。

    例えばユキノオーをスターミーやミロカロスに出していった次のターンに、サルハッサムが出てくると読んでいきなり交換するのはかなり有力と思います。

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