2009年6月1日月曜日

16、潰しポケモンのアイテム選択

 今回は潰しパにふさわしいアイテムは何があるか、考えてみることにする。基本的に潰しパはやられる前にやる事を優先するので、アイテムの選択肢は決定力を底上げするものに偏る。

【こだわりハチマキ、こだわりメガネ】
決定力を1.5倍するが一度選んだ技を打ち続けるというデメリットを併せ持つ。現環境で最もダメージを底上げするアイテムがこの2つであり、是非使用することをお薦めする。こだわりのデメリットを打ち消すためにはメガネの場合はトリックと併用するとか、ハチマキならハッサムに持たせてとんぼ返りを打たせるなどで軽減することができる。

【命の珠】
決定力を1.3倍するが攻撃するたびに最大HPの1/10ダメージを受けるというもの。現環境で2番目にダメージを底上げできるアイテムであり、これも使用を薦めるが、中途半端に受けを入れるような流しパの場合はこのダメージが逆に重荷になることもあるので注意が必要である。こだわりポケモンがタイプ一致技でガリガリ押していくのに対して、珠は敵の弱点に合わせて技を選択する器用なポケモンに持たせる事が多い。ゴウカザルやボーマンダなどがよく持っている。

【プレート等】
決められたタイプの技の決定力を1.2倍し、デメリットのないアイテム。決定力を上げたいが、上記のアイテムが埋まっている時や、タイプ一致二刀流のポケモンに持たせる。特に持ち物がない時などに持たせても良い。雨乞いキングドラにしずくプレートを持たせてドロポン滝登りなど。

【達人の帯】
効果抜群の技を打ったときの決定力を1.2倍し、デメリットのないアイテム。相当抜群を狙える技バリエーションを持たないと使いこなせないが、たまにこれが一番ぴったりなポケモンもいたりする。

【ちからのハチマキ、ものしりメガネ】
決定力を1.1倍するアイテム。効果が微々たる物なのであまり使われない。仮想敵の確一調整などで場合によってはお世話になることもあるかも。

【こだわりスカーフ】
素早さを1.5倍するが一度選んだ技を打ち続けるというデメリットを併せ持つ。6on6では必須アイテムだと個人的には思う。大きく分けて二つの使い方があり

1、素早さが70~100族くらいで決定力はあるのに素早さが遅いために決定力を発揮できないポケモンに持たせて130族を抜いていく
2、素早さが100~120族くらいで元々早いポケモンに持たせて確実に先手を取り、場合によっては竜舞やすいすい、葉緑素などで手がつけられなくなったポケモンを止めるために持たせる(通称スカーフストッパー)

 スカーフによる素早さの抜きあいは対戦で非常に重要な意味を持ち、本来なら負けるはずの戦いもスカーフによって強弱関係が逆転する。例えばゴウカザルなどはスカーフポケモンに素早さを抜かれやすい108族であり、耐久も紙なのでうっかり一撃で死んでしまった、などということが良くある。対戦では自分のポケモンの誰にスカーフを持たせるか、また敵の誰がスカーフを持っているかを予測するのが重要になってくる。1の例としてはヘラクロス、ロズレイドなど、2の例としてはスターミーなどが有名だろうか。1の使い方は竜舞ギャラドスやボーマンダの全抜きを許してしまったり、2の使い方は潰し合いには強いが、決定力が若干不足するので受けに回られると止まってしまったりするのが難点である。

【カムラの実】
HPが1/4以下になると素早さが1段階上がる(通常なら1.5倍になる)効果を持つ。スカーフ同様、うまく発動させれば種族値70~100族くらいの潰しをエースにすることが出来る。たいていは身代わりを組み合わせることでHPを調整する必要がある。通称みがカム。スカーフと違っていったん発動すれば技の選択が出来る点が良いが、HPを減らすために先制技に弱く、いったん引っ込めると効果が消えてしまう。マッスグマやリザードンを以前紹介したが、Lv50戦なら70族以上の全てのポケモンにエースの可能性がある。

【チイラの実、ヤタピの実】
HPが1/4以下になると攻撃、特攻が1段階上がる効果を持つ。素早さがある程度あるポケモンでないと使いこなすのは難しい。御三家の特性と相性が良いので、御三家が良く使う。具体的には高速移動みがヤタエンペルト、みがヤタゴウカザルなど。ジュカインなどもどちらを使うかわからないが、素早さ種族値が120なので候補となる。

 以上が直接的に決定力を上げるという意味で潰しパに使われやすいアイテムである。他にも決定力に関係なく使われるアイテムもある。

【ラムの実】
状態異常を回復する効果を持つ。やけど、眠り、麻痺など、アタッカーは絶対喰らいたくない状態異常技に対して1回だけ保険をかけることが出来る。その1回の無償降臨が勝敗を分けるようなこともある。

【半減の実】
弱点の技を受けた時のダメージを半分にする。これを使って油断した敵を返り討ちにすることが出来るのでうまく使えば強力。リンドを持ったラグラージで草結びを一発耐えてゴウカザルやエンペルトを仕留める、ウタンを持ったカイリキーでサイコキネシスを耐えてしっぺ返しでスターミーやフーディンを狩るなど。

【イバンの実】
HPが1/4以下になると次のターンに先制攻撃ができるという効果を持つ。鈍足ポケモンに持たせて、死に際に大爆発をするような使い方を良く見る。ただし、鈍足ということは身代わりによるHP調整が難しいという事なので、結局使いどころがなく死んでしまったりする。

【パワフルハーブ】
溜め技(ソーラービーム、ゴッドバード等)を一回だけ溜めなしでぶっ放すことが出来るというアイテム。意外性があるが汎用性がないのが問題。炎ポケモンのソーラービームはかなり読まれやすい。

 通常、潰しポケモンに持たせるアイテムは以上で事足りるはず。ちなみに最近の私の6匹の持ち物は「スカーフ、ハチマキ、命の珠、プレート×2、ヤタピ」という完全に潰し特化である。