2010年1月31日日曜日

26、 トドゼルガ

 6on6の対戦で常に意識しておいて損はないのが天候パに対する対策である。中でも今回はトドゼルガへの対策を考える。

 トドゼルガが入っているパというのは必ずユキノオーがセットで入っている。そしてトドゼルガの型も大体決まっていて

【トドゼルガ ずぶといorおだやか 食べ残し】
【HP実数208調整 BorD 残りS】
【身代わり 守る 絶対零度 アンコール 波乗り 吹雪 吠える】

 のような型が多い。臆病最速にしてアンコールの支配力を増す型なども存在する。トドゼルガの基本戦法は「身代わり+守る+食べ残し」であるので、みがまもに対してどのように立ち回ればトドゼルガに勝てるかを考える。

 トドゼルガは交換出しで出てきたりすることは稀で、多くは対戦終盤に死に出しで出てきて全抜きを狙う。トドゼルガに対して抜群を取れないような相手への死に出しや、スカーフで技が固定された隙を突いて出てくるので、その対策はこちら側の交換から始まるものとして考えなくてはならない。

 まず通常の潰しポケモンで突破することを考えると
【ケース1 潰しがトドより早い】
1ターン目 潰し交換・トド身代わり・霰ダメージ・トド回復
2ターン目 トド守る・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復
3ターン目 潰し攻撃・トド身代わり割れ読み身代わり・霰ダメージ・トド回復
4ターン目 2ターン目に戻る

 となり、いわゆる無限トド状態になって突破できない。こちらがトドよりも早い場合、3ターン目の身代わり割れ読み身代わりをされると本体にダメージを通すことは絶対出来ない。その間こちらの潰しは毎ターン1/16の霰ダメージを喰らうのでじわじわ削りきられてしまう。

 こちらの潰しがトドより遅い場合、2ターン目までは同じ経過をたどるとして
【ケース2 潰しがトドより遅い】
3ターン目 トド攻撃・潰し攻撃・霰ダメージ
4ターン目 トド守る・潰し攻撃・霰ダメージ
5ターン目 トド身代わり・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復
6ターン目 トド守る・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復
7ターン目 5ターン目に戻る

 となり、やはり突破できない。3ターン目に一回トドから絶対零度を受けてしまうので、このタイミングで崩されてしまう可能性もある。

 ここまで考えて、やはりトドゼルガには専用の対策ポケモンを入れなくてはならない、というのは早計である。以上のシミュレーションは潰しがトドよりも早い、もしくは遅いという前提に立って考えているが、この関係を逆転させるような動きが盛り込めればトドの隙を突くことができる。具体的には【ケース1】の3ターン目、トド側の身代わり割れ読み身代わりと、【ケース2】の3ターン目と5ターン目、トドの身代わりに対して後攻で潰し攻撃のタイミングがトドの隙になっている。トドが身代わりや守るを打つターンというのは非常に読みやすいので、タイプ相性に関わらず交換出しによる無償降臨は容易である。

 潰しでトドを崩す時の基本は「トドより早く、かつ抜群を取れる潰しを身代わり無しの状態で対峙させる」ことである。たとえばサンダース対トドゼルガ、ルカリオ対トドゼルガのような対峙が身代わりなしで実現すればトドゼルガは退かざるを得ない。

 まずはこのブログで常にプッシュしているとんぼ返りを使用した突破法。
【ケース3 潰しがトドより遅いとんぼ返り持ち トドに身代わりがある場合】
3ターン目 トド攻撃・潰しとんぼ返り→身代わりを割りながら早い潰しへつなぐ
【ケース3’ 〃 トドに身代わりがない場合】
       トド身代わり・潰しとんぼ返り→身代わりを割りながら早い潰しへつなぐ

 このようにトドの身代わりを割りながら素早さを逆転させることで突破できる。身代わりが割れることが前提だが、トドの身代わりは結構堅いのでこの方法はハッサムの専売特許かもしれない。

 先制技で素早さを逆転する方法。
【ケース4 潰しがトドより遅いが先制技持ち】
5ターン目 潰し先制技・トド身代わり・霰ダメージ・トド回復→トド本体にダメージが通る
6ターン目 トド守る・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復
以下読み合い
7ターン目 トド身代わり失敗・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復→成功。5ターン目に戻る
7ターン目 潰し先制技・トド攻撃・霰ダメージ・トド回復→成功。5ターン目に戻る
7ターン目 潰し先制技・トド身代わり・霰ダメージ・トド回復→失敗。
7ターン目 トド攻撃・潰し攻撃・霰ダメージ・トド回復→成功。5ターン目に戻る

 この方法はトド側の意表を突いて本体にダメージを与えるが、ダメージが小さすぎると意味がないのでトドの守るターンに剣舞を積むことがほとんど必須である。剣舞ルカリオ、剣舞ハッサムあたりがぎりぎり実用ラインだろう。こちらに先制技があると分かればトド側の7ターン目の行動は身代わりか攻撃かの選択になり、読み合いに持ち込むことが出来る。

 以上の対策はハッサム・ルカリオ専用の方法に近いが、パに無理せずに組み込める対策なので優先度が高い。気をつけるべき点として毎ターン受ける霰ダメージでトドを崩す前にこちらが崩れてしまわないようにしなくてはならない事が挙げられる。

 次はもう少し汎用性のある対策を示す。トドゼルガのうるさい点は霰ダメージによって何もしていなくてもHPがガリガリ削られていくことである。よって食べ残しを持たせて霰ダメージを無効化する事で対策する事もできる。

【ケース5 潰しが食べ残し持ち】
1ターン目 潰し交換・トド身代わり・霰ダメージ・食べ残し・トド回復
2ターン目 トド守る・潰し攻撃・霰ダメージ・食べ残し・トド回復
3ターン目 潰し攻撃・トド身代わり割れ読み身代わり・霰ダメージ・食べ残し・トド回復
4ターン目 2ターン目に戻る

 この方法はトドの身代わりを割り続けている限り試合が膠着状態になる。つまり勝負はPP勝負に持ち込まれる。3ターン目にトドが身代わりを張らずに攻撃してくる場合もあるが、その場合は潰しとトドが身代わり無しで対峙するという理想的状態になるので問題はないだろう。トドに対して有利なタイプの潰し(草電格岩)に食べ残しを持たせて殴り続けるだけなので簡単な対処法となる。ただし、トドの身代わりを割る技のPPが少なすぎると先にPP切れを起こすので注意。
 ちなみにトドゼルガのPPは「身代わり16守る16絶対零度8波乗り24」くらいを想定しておけば良いだろう。とはいえ、身代わりと守るの32回分をこちらの食べ残しポケモンで消費させれば勝ったも同然なので、トド側はその前に変化を求めてくるだろう。この対策は潰しに食べ残しを持たせるだけでできるので簡単ではあるが、通常の潰しに食べ残しを持たせても汎用性がないので誰に持たせるかはよく考える必要がある。おすすめは【ギャラドス、サンダース】など身代わりとの相性が良い潰しポケモンである。準伝説ありなら【ライコウ、スイクン】も有力。

 食べ残し+身代わりによって霰ダメージと絶対零度を完全に防ぐことができるので、トド側の残りの1つの技(波乗り、吹雪など)で削られない限りは有効な対策となる。ただし、ギャラドスを使用する場合、攻撃技がストーンエッジだとすぐにPP切れを起こしてしまい、滝登りでは身代わりを割るのが困難になるので、PP32の恩返しを使用することを勧める。

【ギャラドス 意地っ張り 食べ残し】
【素早さ調整 攻撃252 残り耐久】
【身代わり16 竜舞32 滝登り24 恩返し32】

【ライコウ 臆病 食べ残し】
【素早さ252 特攻252 HP4】
【身代わり16 瞑想32 10万ボルト24 めざ氷24】

 このような型なら汎用性を持たせつつトドゼルガの対策になるのでおすすめである。特にライコウとスイクンは特性プレッシャーのおかげでトドゼルガに対する圧力が大きい。

 ここまではトドゼルガ対策となるある程度汎用性のある型を述べてきたが、他にも対策はある。

【天候変化】
バンギラス、カバルドン、雨乞い、日本晴れ

 場に出るだけで砂嵐にする2匹はもちろん、雨乞いや日本晴れを使うパならば天候を変えることでトドの破壊力を押さえられる。ただし、雨パは基本的に霰パというかユキノオーに弱いので実質的には砂パもしくは晴れパが霰に対しては強い対策になるだろう。

【アンコール】
ゴウカザル、ワタッコ、フーディン、ピクシー、カイリキー、サーナイト、エルレイド

 アンコ使いはいずれ記事にするつもりだが、身代わりを貫通して2~6ターンも技を縛れるアンコールはトドゼルガへの強力な対策になる。

【挑発】
ギャラドス、マニューラ、ゲンガー

 挑発を使うポケモンで実戦に耐えるレベルというとかなり限られ、ほとんどギャラドス専用技となる。しかし挑発はトドゼルガの絶対零度を止められないのが問題。また、持続ターンが2~4ターンと短め。

【ロックブラスト】
ドサイドン

 ドサイドンの専用技だが、身代わりを貫通して本体にダメージを与えられる。威力を考えるとハチマキか最低でも珠は持たせておかないと使えない。めざ草のないサンダースに出て行った時も有効な技となる。トドゼルガの波乗りで先に倒されては元も子もないのでAD振りが基本になるだろう。

 ずいぶん長い記事になったが、以上の対策をまとめると【後攻とんぼ返り】【先制技】【食べ残し身代わり】を使えるハッサム、ルカリオ、ギャラドス、サンダースなどが汎用性のある対策としてはおすすめであり、【天候変化】【アンコール】【挑発】【ロックブラスト】なども十分実用レベルの対策となる。また、これらの対策の大前提としてパ全体の決定力が高く、トドゼルガに抜群を取れるポケモンが多くいることが必要になってくる。

 ところで、トドゼルガ一匹のPPは上に述べたようにみがまもだけでは32しかないため、単純には32ターンしか粘れない。つまり2匹分のHPを持って行くのが精一杯である。トドゼルガで相手のパーティーを圧倒するにはこれだけでは不十分で、ステルスロックや毒びしなどのアシストが是非とも欲しいところである。

2010年1月24日日曜日

25、回復技

 今回は回復技を持つポケモンを列挙してみる。「17、先制技」の記事と同様に備忘録的に使用して欲しい。 これはパに受けを入れる場合の選択基準としても良いし、逆に、自分の潰しポケモンで潰し切れない受けポケモンがいないかどうかのチェックにも利用できる。 回復技と一口に言ってもいくつかの種類があるので、その特徴をよく理解する必要がある。

1.再生回復
 最大HPの50%を回復する技で、受けポケにとって最も優秀な回復手段と言って良い。特に羽休めは先攻で打つとそのターンの間は飛行タイプでなくなるという効果を持つ。

【自己再生】
スターミー、ユレイドル、ミロカロス、トリトドン、ヌオー、ポリゴン2

【なまける】
ヤドラン、ヤドキング、カバルドン

【タマゴうみ】
ピクシー、ハピナス

【羽休め】
エアームド、ハッサム、グライオン、チルタリス、ボーマンダ、クロバット、トゲキッス

2.条件付再生回復
 天候によって回復量が変わる再生回復。砂や霰によって回復量が減ってしまうため、上記の再生回復よりも使いにくいと考えて良い。

【朝の日差し】
ウインディ

【光合成】
フシギバナ、ルンパッパ、モジャンボ

【月の光】
ブラッキー

3.願い事
 回復量は50%だが回復タイミングが次ターンの終了時なので、受けで使うというよりは流し際に使用してポケモン交換のリスクを軽減する使い方が主となる。

【願い事】
シャワーズ、サンダース、サーナイト

4.眠る
 言わずもがなの定番回復技。はっきり言って素眠り(カゴ、ラムの実を持たずに眠ること)で受けきれるほど現環境は甘くないので、基本的に「ねむカゴ」という一発技でしか使えない。耐久力はあるのに再生回復を覚えないポケモンなどが使用するほか、積みにターンを費やして瀕死になったところで眠る回復から全抜きという戦法も考えられる。また、自然回復持ちのポケモンは交換によって眠るのデメリットを相殺できるので使用する場合がある。

【眠る】
ギャラドス、カビゴン、その他大勢

5.痛みわけ
 厳密には回復技ではないが、擬似的に回復技のように使用することも可能なので載せておく。HGSSによって習得可能モンスターが大幅に増えた。

【痛みわけ】
ヨノワール、マタドガス、ミカルゲ、その他HGSSで習得

 潰しパを構築する上で最も意識しなくてはならないのは1.の再生回復持ちである。いわゆるハピグラ(ハピナス+グライオンで特殊と物理を受ける)程度の受けを突破できないようならそのパは明らかに決定力不足である。特にハピナスは止まるときは本当に止まるので新しいパを組むときは常に意識して損はない。

 一般に再生回復持ちを突破するためには一撃のダメージで50%以上(確2)を叩き出さなければいけないと言われているが、実際には40~50%(確3)でも受け側は再生回復を連打せざるを得ないのでほとんど突破は可能であると言える。

 ただし、この40~50%のダメージを与える技がハイドロポンプや大文字のように命中不安定な技の場合、受け側は再生連打で技の外れを待つことが可能で、急所の可能性と技の外れる可能性を比べると攻撃側が不利である。また、こういった命中不安定技はPPが最大8なので攻撃側の不利は思った以上に大きく、素早く交換することが大切である。このような時は相手の再生回復がかなり読みやすい状況であるので、後続にアンコール持ちがいれば低リスクでの無償降臨が可能である。

 眠る回復に対しては素眠りの場合3回連続で攻撃を与えることができるため、たったの33%で突破は可能である。これが達成できないような場合というのは極端に相性が悪いか、こちらの決定力が相手の耐久に対して低すぎる場合しか考えられないが、素眠り状態の敵に対してはどんなポケモンでも確実に無償降臨できる以上、素眠りに対する警戒は必要ないと言って良い。

2010年1月3日日曜日

24、ポケモン使用数ランキング

 あけましておめでとうございます。最近は特に更新する内容もなくなってしまいましたが、細く長く続けていきます。

 今回は以前私が取っていたポケモン対戦のデータを公開します。攻略の部屋ランキングバトルで80戦ほどした時のポケモンの使用数ランキングおよび先発ランキングです。

 ここのところは対戦していないので少し古いデータになってしまいますが、HGSS発売後のデータで環境的な変化はないはずなのでおおよそのメタゲームを考える上では現在でも問題なく使えると思います。

 先発に関してコメントを加えるとマンダはスカーフが多く、メガネも多少いました。ギャラドスは普通の陽気最速、防御特化、ハチマキなどがいましたが、先発ハチマキギャラは理にかなっていると思いました。あと、先発ギャラはもれなくエッジ装備です。マンダギャラの先発率を考えれば当然ですね。ゴウカザルはスカーフとタスキ、マンムーはタスキのステロ撒き。ラグ、ドータクンはほぼステロを撒きに来ました。
 使用数に関してはドータクン、ミロカロスなどが受けポケの割には上位に食い込んでいる印象です。パーティー構築にしっかり気をつけてさえいればこういった受けポケは潰しパのカモになりやすいのですが、なかなか数が減らないですね。