2009年5月4日月曜日

7、メタゲームと受けの放棄

 ポケモンに限らず、あらかじめデッキを組んでおいて戦うようなゲームにはメタゲームがつきものである。メタゲームとは、現在の対戦環境において支配的なパーティーを仮想敵とし、それに有利になるように自分のパーティーを構築することで勝率を上げるというものである。

 ここまで「2、潰しパにおける受けの必要性」の表にあるようなポケモンを仮想敵として考察を行ってきたが、この中には実戦であまり見かけないポケモンも存在する。頻度的にはポリゴンZ、トゲキッス、メガヤンマはそこまで多く見かけない。特にメガヤンマはステルスロックのダメージが4倍なので、6on6では好まれない傾向にある。 対して、すでに対策を行ってきたエンペルトやキングドラ、ギャラドス、ゴウカザル、ボーマンダなどはこれでもかというくらい頻繁に見かける。サンダースやエレキブルは実はギャラドスやゴウカザルほどは数が多くない。

 潰しパにおいても受けが必要だとはいえ、2、3匹のポケモンで受けられる相手というのには限りがあり、どこかで受けを放棄せざるを得ない。それが今回のテーマであるメタゲームと受けの放棄である。

 仮想敵としていたポケモンを敵が使って来なかった場合、その対戦における受けポケモンの価値は一気に下がる。なにしろ素早さが低くて決定力もないものだから、受けの対象外の潰しに当てて行ったらひとたまりもない。水受けのランターンを入れていたら敵に水ポケがいなく、マンムーやガブリアスしかいなかったとしたら、ランターンははっきり言ってスペースの無駄遣いになってしまう。

 受けを選択する時に重要なのは、どのポケモンにメタを張るか、どのポケモンの受けを放棄するか、という点を明確にすることである。このブログではまずメタの最重要ポケモンとしてエンペルト、キングドラ、ギャラドスの3体を挙げている。これらは現在の環境で全抜き性能が非常に高いためである。メタの次点としてはゴウカザルとボーマンダを挙げる。これらは二刀流で非常に受けずらく、全抜きと言わずとも2、3匹はあっという間に持っていかれてしまう危険性を持っているためである。ただし、ゴウカザルはまだしもボーマンダを安定して受けるのはほぼ不可能なので、ある程度の諦めは必要である。その後のメタはサンダース、エレキブルの電気受けやヘラクロス、カイリキーの格闘受けに移っていく。

 勘違いしてはいけないのだが、このブログで構築しようとしているパーティーは以上のようなメタにのっとって、それらを含むパーティーに対して勝率が良いパーティーを想定している。大会や対戦掲示板にはそれぞれ流行のパーティーがあり、当然メタも変わってくるということに注意しなくてはならない。

 受けを放棄するとは例えば、「電気受けはエレキブルの存在を無視してサンダースさえ受けられれば良いとする」ような時「エレキブルの受けを放棄する」と表現することができる。こうすると、ランターンが水受けだけでなく電気受けとしても使えるので受けポケモンの選択肢が広がる。他にも、ヘラクロス受けを放棄するならば格闘はヤドランだけで大丈夫になる。ただし、受けを放棄したポケモンを敵が使っていた場合受けが成立しなくなるので、その穴をパーティー全体で補うように努力しなくてはならない。受けの放棄はパーティー全体の構築にも少なからず影響を及ぼしてくるのである。

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