2009年5月6日水曜日

8、潰しポケモンの選択①

 潰しパの構築法なのに長々と受けについての記事を書いてきたが、ここからはついに潰しポケモンの選択について書いていく。さて、受けを潰しで突破することを考える時重要なのが

1、いかに抜群の技を当てに行くか
2、いかに特化していない方の攻撃を当てるか
3、特化している方の攻撃でも、ダメージ蓄積があれば突破できるので、いかにダメージ蓄積をさせるか

 ということである。逆に受ける側から潰しに対抗する事を考える時重要なのが

4、いかに麻痺・毒・やけどなどの状態異常を撒くか
5、いかに体力回復を行うか
6、いかに流しのターンを有効に使えるか

 ということである。ここは本研究の肝なのでどのような時にこういった状況が生まれるか一つ一つ見ていくことにする。

【1、いかに抜群の技を当てるか】
・潰しポケモンが受けポケモンに対してそもそも有利なタイプである時
・役割破壊技を持っている時
・交換読みで抜群の技を当てに行く時
・身代わりなどが出ていて受けポケモンが攻撃せざるを得ない時

【2、いかに特化していない方の攻撃を当てるか】
・こちらの潰しが二刀流の時
・役割破壊技を持っている時

【3、いかにダメージ蓄積をさせるか】
・ねこだましによる無償ダメージ
・ステルスロックや砂嵐などの定数ダメージ
・交換読みとんぼ返りによるダメージ
・交換時の打ち逃げダメージ
・毒ややけどの状態異常ダメージ

 これくらいだろうか。この3点は受けを突破する上で非常に重要になってくるが、実際のポケモン対戦をやって見ると、1番の抜群技を当てる場面というのはめったに出てこない。相手も抜群技を喰らう可能性があるならば受けを変えてくるだろうし、紙耐久の潰しポケが無条件で身代わりを張れるタイミングなどそうそうない。

 すると、まず潰しの候補として有力なのが二刀流によって相手の特化していない方に攻撃を加える事であるのがわかる。ダメージ計算ツールで計算するとわかるが、物理耐久が高いグライオンやマタドガスも、大文字や波乗りなどの特殊攻撃を受けるとあっという間に沈んでしまう。

 そして、蓄積ダメージについてはしっかり考察しないと見逃してしまいがちだが、「ステルスロック等を使わない純粋な潰しパでは、ダメージ蓄積は実はほとんど望めない」ことがわかると思う。受けを崩す上で重要な蓄積ダメージだが、その実、潰しパで有効打につながる蓄積ダメージを与えるのは非常に難しいことがわかる。序論でジバコイルが10万ボルトを打ったらハピナスが出てきた例を挙げたが、この程度では蓄積ダメージを与えたとは言わない。ジバコでハピナスに10万ボルトを当ててもダメージは20%前後であるから、もう一発喰らってからでも回復が間に合う。

 潰しパにおいてダメージ蓄積を効率的に行うには「身代わり、とんぼ返り」が必須であると考えられる。

 例えば敵のヤドランにこちらのハッサムを当てていったとしよう。放っておけば大ダメージは確実なのでヤドランは交換するしかないが、ハッサム側の選択はとんぼ返りで大安定なのである。これによって交換先の物理受けポケモン(おそらくギャラドスやマタドガスなど)に相当なダメージを与えつつ、その受けポケモンに対して有力なポケモンを後だしすることができる。すると、次のターンも敵は受けを交換する必要が出てくるので、こちらはさらにかさにかかって身代わり、とんぼ返りといった選択をすることができるようになる。もちろん、敵の開き直りを読んで抜群技を当てに行ってもよい。

 もう一例挙げると、ゴウカザルの前にエアームドがいた場合、敵は十中八九交換をしてくるが、ここで無造作に大文字をぶっ放しているようだとドククラゲやギャラドスに受けられて困ってしまう。ゴウカザルの火力では大文字の半減ダメージ+他の技の組み合わせでこいつらを突破することはできない。しかし、交換際を身代わりにしてやれば出てきた敵に対して最も効果的な技を選択することができるので、大きなダメージ蓄積が見込める。この場合だと身代わり→雷パンチとつなげられれば満点の戦い方である。


 次に受け側の視点からの考察を行う。どのような場面で以下の状況が生まれるかを考えて見る

【4、いかに麻痺・毒・やけどなどの状態異常を撒くか】
・潰しを受けて流すターンに電磁波、どくどく、鬼火
・物理受けを行う時にごまかしで鬼火
・流しターンにどくびし

【5、いかに体力回復を行うか】
・食べ残し、黒いヘドロによる毎ターン回復
・受けが成立している時や流し際の再生回復技
・回復手段を持たない受けのオボンのみ、ねむカゴによる回復

【6、いかに流しのターンを有効に使えるか】
・ステルスロックやまきびしを撒く
・上記の状態異常を撒く
・上記の体力回復を行う

 といったところか。こうやって見てみると受けパの非常に特徴的な部分が垣間見える。それは、「全ての行動は流しターンでないと行えない」ということである。どんな受けパでも、目前に天敵のポケがいたらおちおちステルスロックなんて撒いていられない。ゴウカザルが目の前にいるのに交換以外の選択肢を選べるエアームドはいないだろう。

 すると、潰しパが受けパに勝利するためには、何が何でも「流されない」事が最重要になってくる。そして、流されないためには常に有利なポケモンを対峙させ続け、敵の交換を読んでとんぼ返りや身代わりを打つ。これに尽きるのである。ある程度とんぼ返りによってダメージが蓄積してくれば、別にとんぼ返りでなくてもタイプ一致の最強技で無理やり突破できる状況が生まれてくる。この時こそ、潰しパの勝利の瞬間である。

0 件のコメント:

コメントを投稿