2009年4月27日月曜日

1、受けパと潰しパ

 6on6のパーティーを考える時、大方のパーティーは受けパと潰しパに分けられる。

 受けパとはパーティーの5体前後を受けポケモンに裂き、ステルスロックをはじめとする定数ダメージや自己再生などの長期戦を意識した技を駆使して時間を稼ぎ、ダメージの蓄積した敵を徐々に崩していくパを指す。

 潰しパとはパーティーに受けポケモンをほとんど入れず、潰しポケモンをどんどん当てていくことによって敵の受けを崩し、短期戦で決着をつけるパを指す。

 受けパの受けポケモンを流し気味に使用するパは流しパと分類することもできるが、本質は受けパと同様である。また、ソーダグは一種のハメパであるが、構成ポケモンを見る限り完全な潰しパであり、最も成功している潰しパと言えるかもしれない。また、バトンタッチを使用したコンボパは別に分類するべきものかもしれないがここでは触れない。 まず、受けパと潰しパの特徴についてまとめてみる。

【受けパの特徴】
・ステルスロック、まきびし、どくびし、砂嵐等の定数ダメージを利用
・高速スピンの採用率も高い
・食べ残し、黒いヘドロ、カゴのみ、オボンのみなどの回復系アイテムを多用
・自己再生、なまけるなどの再生回復が重要な技となっている
・物理、特殊の受けを5体ほどでカバーしあっているため、あるポケモンに対する受けが2枚以上いることが多い

【潰しパの特徴】
・定数ダメージを撒いている暇はほとんどなく、自動起動の砂嵐や霰以外の定数ダメージはあまり利用しない
・高速スピンはまず使用しない
・こだわりハチマキ、いのちのたま、ヤタピのみ、こだわりスカーフなどの潰し力を底上げするアイテムを多用
・インファイト、ハイドロポンプなどの決定力のあるタイプ一致技が重要な技となっている
・加えて大文字やめざパ、二刀流などの手段で敵の受けを無理やり突破することが重要
・相性の悪いポケモンを出された場合、受けられないポケモンが存在しうる。また、ある1匹に受け性能を頼りすぎているために一体抜かれると止められなくなる事態がありえる

 現在の環境で受けパが安定していて強い理由は、「パを組みやすいため」だと考えられる。一通りの潰しを想像してそれらを安定して受けられるポケモンを集めてやれば、勝ちに行かなくても「負けない」パーティは構築する事ができる。

 それに対して潰しパは非常に「パが組みにくい」と言える。これは6on6におけるパーティー構築論が完成されていないためだが、簡単な例を挙げてみる。

 潰しのマンムーに対してエアームドを出されてしまったとき、吹雪を覚えていないマンムーは有効な手段が何もなくポケモン交換を余儀なくされる。この時受け側はステルスロックを撒いたりはねやすめをするなどの猶予が与えられる。仮にここでジバコイルを交換出ししたとする。次ターンに10万ボルトを打ってみたら綺麗な抜け殻で逃げられてハピナスを呼んでしまったらどうだろう。ジバコイルはまたもや引っ込むしかなくなるが、ここでハピナスは交換読みの天の恵みかみなり、でんじは等を打つことができる。 この2ターンの応酬を見ただけで、この潰しパはかなりのアドバンテージを失っているのがわかる。無条件のステルスロックに加えて一体麻痺を喰らってしまったら、潰しパの機能は一気に失われる。

 潰しパは潰しポケモンが受けにがっちり止められるような場面(上のマンムーとジバコイルのような例)が2回くらい現れると途端に劣勢になる。つまり「受けで止まるアタッカーは入れない」事が非常に重要になってくる。しかし、これが口で言うのは簡単だが非常に難しい。

 一方、受けパは組みやすいが弱点がないわけではない。例えばボーマンダとゴウカザルは型がわからないと誰で受ければ良いのか分からず、受け間違えるとあっという間に一匹持ってかれてしまう危険な存在である。また、はりきりハチマキキッスに対して特殊受けを出すと神速で一撃で落とされたりと、意表をついた攻撃から受けが落ちてしまうと負けコースに入ることがある。ポケモンの数はかなり多いため、たったの5匹やそこらでそれらを全て受けきるのは不可能に近く、どうしても「受け穴」が存在してしまうのが受けパの弱点であろう。

 本ブログでは負けない事を指向した受けパではなく、自ら勝ちを獲りに行く潰しパに重点を置いて研究を進める。

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